『羊と狼』カウントダウンサラリーマンのエレジー

羊サラリーマンの日常、及び回顧録

第1回小豆島一周ウルトラウォーキング/20km


f:id:lonewolf1964:20201102164222j:image
いい!いい!いいぞ!

最高だ!!

穏やかな瀬戸内の海を

縫うように

のどかな道が続く。

10月末にしては、かなり暖かいし

風もない。

まだ、5kmも歩いていないのに

「また、来ようかな」

なんて、お気楽なことを考えていた。

恐らく、参加者は200人足らず位だから

密もなく、その点でも快適だ。

f:id:lonewolf1964:20201102073939j:image

さて、なんとなく

ウォーキングの“感じ”がつかめてきた。

走りは原則だめなはずだけど

軽く走ってる人達を何組か見た。

恐らく、エネルギーのあるうちに

距離を稼いでおこうという作戦か?!

f:id:lonewolf1964:20201102074236j:image

歩いていると

ほぼ同じペースの人とでく会う。

そうすると、何が起きるかといえば

その人の後ろに

ピタリと張り付くことになる。

そうだ。今流行の“煽り”だ。

こちらとしても、とても気になる。

自分の後ろに

ピタリと張り付かれた日にゃ

のんびり歩けたもんじゃねぇ。

しかも、それが女性なら

「あんた!何、あたしの後をつけてんの!」

と叱られてしまう。

「いや、あの、ウォーキング中で(汗)」

と、つい、そんなくだらないことまで

考えてしまう。

 

そこで、追い越しをかけるのだが

これが大変だ。

同じペースの人を追い越すには

それなりの速度と加速が必要だ。

しばらくは並走することだってある。

これが妙齢の女性なら

「あんた!何、あたしと歩いてんのよ!」

と叱られてしまう。

女性はいくつになっても、女性である。

もっと言えば

追い越しをかけるやいなや

スピードを上げてんじゃねぇの?!

と思うほど、追い越せない人だっている。

 

なるほど、走って追い越して

集団のないところまで行って

自分のペースで歩くのも

正解かな。とも思った。

後ろに付いていくと楽なのだが

知らず知らずに相手のペースに

なっちまう。

 

男女4人ほどのグループが

目前に迫った。

ヤナギハラカナコに

寄った体型の女性が

こちらも彼女がモノマネをする時の口調で

先頭を歩きながらも半身の体勢で

「だからさぁ…なんだってばぁ…」

とおしゃべりをしていた。

人が複数集うと

仕切る人、従う人、黙ってうなずく人・・

人それぞれに役割がある。

きっと、彼女はムードメーカーなんだろう。

「ねぇさん、悪いが俺は先を急ぐんで

ちょいとばかり道を空けておくんなせぇ」

との無言のメッセージは

ヤナギハラカナコ似には

どうやら届かなかったので

右側から追い越しに入った。

その(しゃべくり)ペースで

ゴールしたらオイラの負けだな。

「ねぇさん、また会おう。達者でな」

そんな、羊からのメッセージに

気がつく由もなく

全開のヤナギハラカナコ節が

遠ざかってゆく。

f:id:lonewolf1964:20201102075419j:image

100kmのうち4箇所ほど

チェック撮影ポイントがある。

これは、“ズル防止”の為のようだ。

最初のチェックポイントを通過した。

f:id:lonewolf1964:20201103063300j:image

しかし、それにしても

アップヒルが多い。

そう言えば、

開会式のときに主催者が

「なかなかのコースです」

のようなことを言っていたのを

思い出した。

まぁ、大丈夫だろう。 

普段になくポジティブになるくらい

心地良いコンディションだった。

日頃、酸素が足りていない

と思っている私は

新鮮な酸素を蓄えておこうと

ここぞとばかりに

深い呼吸を繰り返した。

f:id:lonewolf1964:20201102081225j:image

バイクで走っても楽しいだろうな。

とか思いながら

ふと、「やけに長いな?」

20kmは練習でも歩いた距離だが

20kmの第1AIDに

もうそろそろ着いてもいい頃だが・・

やはり、アップヒルが多いせいなのか

肌感覚よりも距離が長く感じる。

f:id:lonewolf1964:20201102081627j:image

陽が西に大きく傾いてきた頃

ようやくAIDが見えてきた。

驚いたのは、

もっとAIDでのんびりするのかと思ったら

同じ頃にAID入りした人達の姿は

気がついたらもういない。

f:id:lonewolf1964:20201102081835j:image

慌てて、足にロキソニンを塗り込み

夜間用のウェアを着込み

ライトを装着して

AIDを飛び出すように

夕闇迫るコースに復帰した。