食べ物に好き嫌いはない。
昆虫や極端に辛いものとかは別だが
年齢的なこともあって
普段はあえて質素にしているが
美味いものを食べることは好きである。
和洋中
何でも好きだが
やはり和食か。
しゃぶしゃぶや蕎麦、鰻
そして王道の鮨
定期的に鮨を食わないと死んでしまう。
鰻然り鮨を食わないと
生きていけない身体なのである。
うまい鮨を求めて
山や海を越えることの老は厭わない。
今日の鮨で
誠に浅はかだったが
鮨屋と回転寿司の力の差を
認識せざるを得なかった。
力というか別物なんだろう。
回転寿司に毛の生えた程度の鮨屋だと
鮨ネタもある程度読めている。
いわゆる定番もので
今や新鮮さも売りの回転寿司と
どこで差別化しているか
わからないレベル。
しかし、この鮨屋は
徹底的に地ネタに拘っている
ステレオタイプのネタではないのだ。
さらに驚くところは
手元に醤油も醤油の猪口もない。
一つ一つのネタを
何時間もかけて寝かせたり
仕込んだり
漬けにしたり
徹底して仕事をしているのである。
さらにさらに
ネタごとにシャリを変える徹底ぶりだ。
驚きはこのマグロのトロ
シャリの温度を高めにしている!と
・・スゴイ!
その仕込みの仕事
また目の前でそれを仕上げていく
華麗な手捌き。
極めてクリエイティブな仕事だ。
カウンターのみの店内
私と女性二人連れ以外の二組は
昼酒を楽しんでいる。
気になってしょうがない。
美味そう。
いや、かなり美味そうだ。
盃、いやグラスを傾けるに従って
ペースがどんどん上がっていく。
終盤はもう誰にも止められない。
そんな勢いだ!
自分を見ているようで気持ちいい。
ほんのり桜色から
まさに薔薇色のレッドゾーンまで
振り切り気味だ!
トークもかなり饒舌になっているゾ!
それにしても次は泊まりか列車だな。
海老の鮨は甘エビ系の生か
薄い蒸し海老が一般的か
蒸して、さらに肉厚!
色も鮮やかだ。
そして穴子。
肉厚の上にホロホロではないか。
なんて穴子だ!!
昔は鮨屋は玉(ぎょく)で勝負と言われたが
語るまでもないだろう。
できるなら
全国各地の鮨屋を訪ね歩き
地酒を楽しみたいものだ。