早起きをしている意識はない。
ここ数年、目覚ましをかけたことがない。
そう。勝手に目覚めるのである。
今秋はまだバイクで紅葉を愛でていない。
文化の日なのに
せっかくの秋晴れだ
エンジン始動!!
市街地を抜け1時間ほどで
山裾に到着。
おにぎり&玉子焼の朝食だ。
秋の行楽気分が盛り上がるぜ!
朝の珈琲といきたいが
それは、もうちょい先の
今日の目的地の登山口にある
コテージの珈琲と決めている。
残念ながら不景気の風に飛ばされたか
店は開いていなかった。
頭は珈琲一色だっただけに
とてもショックだ。
今日の装いだと街では
少し汗ばむ気候だったが
標高が上がっても
変化はない。
とは言え、
山と山の合間に
スープボウルのポタージュのように
真っ白な雲が溜まっている。
木々の葉は落ち
たわわに実った橙の果実が
寂しげな山里の秋のアクセントになる。
古びた民家の煙突から白い煙が上がり
低い太陽が山道に大きな陰を落とす。
ヘルメットの外から
侵入してくるのは
紛れもなく寂しい秋の風
夏は思考も行動もFunkyになるが
深まる秋の空気に
つい懐古的になってしまう。
シベリアの独裁者は
ポジティブにはなれないだろうな。
天空への道は舗装道路といえど
バイクには険しい。
道幅は狭く
ロングホイルベースのBreakoutに
ヘアピンは泣き所だ。
さらに、路面のうねりが激しく
ハンドルを取られる。
そして、致命的な障害が
濡れ落ち葉だ。
これに捕まるとズリっ!と
300kgの巨体も一溜まりもない。
事前の情報の通り
紅葉は見頃を過ぎていたが
この狭小な道の
混み具合を考えると
相殺できるくらいは楽しめた。