事前にルートはスマホにインプットされ
Google Mapと同期しているので
迷うことはないが
さらに、分かれ道にはご覧のような
矢印サインが掲示されている。
そして、
二股の道では決まって登りを指している。
その失望感は例えるなら
矢印の先に
ウニとトビコがあり
「おっ!ウニか!」
と一瞬の期待感も虚しく
どんなときもトビコなのである。
この失望感がお分かり頂けるか
ウニは選択できないのである。
マムシ注意に始まり
イノシシ用心
そして、熊出没
しかし、今や
登り坂以上に怖いものは何もない。
標高790mと記されているが
出発式の際、主催者の説明で
「今回のコースの最大高低差は2000mです」
とにこやかに言われ
聞いている人たちも満足そうだった。
そうなんだ。
その方々は、それが大好物なんだ。きっと。
ウニよりトビコにヨダレが出てしまう。
そんな稀有な方々なんだろう。
馬籠宿を過ぎ
妻籠宿に入った。
あとは南木曽駅を目指すのみである。
矢印の指す方は期待を裏切ることなく
登り坂。
ウニやトロなど
甘いことを考えるのは
もうよそう。
なぜ、極限状態で歩けているか
既に思考が停止しているからである。
だからというわけでもないが
最後の最後で失態を犯してしまった。
腕時計のGarminでログを取っていたのが
充電切れに気が付かず
重い充電器も持っていたのに
ログが吹っ飛んでしまった。
しかし、それほどショックでもない
所詮はデジタルの記録だ
身体に刻み込まれた記憶の方が
価値があるだろう。
歩く先の正面にゴールである
南木曽駅が見えてきた。
私はこのウォーキング大会に
のめり込んでいるわけでもなく
興味だけの参加でもない。
程々の部類だ。
大会常連の方々から言えば
どうってことのないコースなんだろう。
それは、何度も言うように
日々の鍛錬がなせる技。
前回データで69%の完歩率だから
決して優しくはないコースで
何とか完歩できたことに
安堵のため息をつき
FINISHを飾った。