『羊と狼』カウントダウンサラリーマンのエレジー

羊サラリーマンの日常、及び回顧録

台湾旅行其の六

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続いて訪れたのは十份。

夜空に無数の橙ランタンを飛ばす

フェスティバルで有名。

件のフェスティバルは

年に1回開催だが

実は昼間に

ランタン飛ばし体験ができるのだ。

十份までは台北から電車で1時間ちょい

ただし本数は限られているようだ。

我々は途中の駅で下車し

そこからタクシー2台に分乗し向かった。

我々の乗ったタクシーは400元チョイくらい。

1元(ニュー台湾ドル)=4.59円(2023年8月現在)

日本円で1800円くらいか。

ちなみにもう1台は同じ距離とコースで500元

日本円で2300円。

なぜかと言うとナビゲーター役の台湾女子が

乗車前に「500元で行けるか?」聞いてくれたのを

メーターを使わずに高い方を優先した為と思われる。

日本だったら「500元もかかりませんよ」と

だいたいは言ってくれるのだが

これが海外事情である。

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ご覧のように

大きめのバスタオルくらいの紙四面で

構成されたランタンに願い事を書けば

撮影をしてくれて

火をつけるまでがセットになっている。

紙の色も願い事のカテゴリーによって

色分けされている。

ちなみに飛ばすのは線路上なので

電車が来ると

一時退散しなければならない。

線路上の市場で有名な

タイのメークロン市場のようなことだ。

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わかりやすく言えば

ものすごく辺鄙な所で

このランタンを飛ばずだけに来てる

感じかな。

観光をしようと思えば

見応えのある滝なんかもあるようだが

概ね、皆さん飛ばしたら立ち去っている。

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周囲は山だし、火事や環境のことも

少し気にはなったが

まぁ、このやり方で成り立っているのだろう。

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そして、いよいよ台湾旅行のクライマックス

九份行きだ。

九份と言ってもピンとこないと思うが

千と千尋の神隠しの温泉モデル

と言えばお分かりになるだろう。

宮崎駿監督は否定しているみたいだが。

さて、九份への行き方で

意見が分かれた。

電車バスを乗り継ぐと1時間あまり。

しかも行きの様子からすると

復路はかなりの渋滞。

乗合タクシーだと一人250元。

1台6人乗れるから7000円近い売上になる。

疲れも出てきて

電車やバスで座れるかどうかもわかないし

歩きたくない。という意見。

時間を金で買うのだから仕方ない。という意見。

暴利を貪るのに加担をしたくない。という意見。

乗り合いなので、

我々以外にカップルが待っており

タクシー側に何度も結論を急かされたが

こちらも結論が出なかった。

しかし私自身は時間を優先したい方なので

押し切らせてもらった。

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渋滞を避けたショートカットの

ヘアピンが続く山道で

台湾神風タクシーの

公道レーサーのような運転が始まったのである。

台湾は左ハンドル右側通行。

1日に十份と九份の間を何度往復できるかが

彼らの稼ぎどころなんだろう。

観光客を乗せているという意識は

ハンドルを握った瞬間に消え去ったと思う。

あおる!あおる!前に遅い車がいたら

ひたすらあおる!

車間0!前の車がブレーキ踏んだら

激突である。

道を開けないと

鳴らす!鳴らす!クラクションを鳴らす。

狭いクネクネの山道で

追い越す!追い越す!

バスも追い越す!

しかも結構なスピードで!

前から対向車が来たら

一巻の終わりだ!!

クネクネ道だから対向車線にはみ出して

走る!走る!

生きた心地がしない。

なぜだか分からないが台湾の演歌を

ガンガンに流し始めたかと思うと

サービスのつもりか

米津玄師にチェンジ!!

自らを奮い立たせているのか

彼なりの日本人観光客へのサービスなのか

分からないが

うるさ過ぎ!!

九份の市街地に入ったから

スピードを落とすかと思えば

あおる!あおる!

何とか無事に到着したときには

こちらは放心状態。

聞けば、先に出た仲間を乗っけたタクシーまで

追い越してやがる。

クレイジーな奴だ。

しかし、座って来られて

ずいぶんと時間短縮に繋がったのは

間違いない。

降り際、台湾女子に

「また指名してくれ」と名刺を渡していた。

誰が指名するか!!