デカ尻ハーレーを
右へ左へと操り
スカイラインを下ってゆく。
幾分残る山肌の色づきを
わずかながらに楽しみながら
カーブに合わせて
アクセルを回す。
早かれ遅かれ
白い季節はやってくる。
孤高の頂きが白い雪に覆われ
厳しい風にさらされる季節が。
九十九折のカーブを切ると
名残惜しい晩秋の山が
ミラー越しに
少しずつ遠ざかってゆく。
これから山は長い冬ごもりに入る
景色は一変
モノクローム一色となり
この素晴らしい景色への扉を閉ざす。
そして厳しい自然に耐えられない者達を皆
拒絶する。
それでも、いつか
春は訪れる。