夜半過ぎから
強めの風が
季節外れの簾を揺らし
デスクの上に置かれた白い紙が
暗闇の部屋に舞う。
スッキリしない空模様の朝を迎えた。
前日の天気予報を
鵜呑みにしていた私のCPUは
秋晴れの青空の下
尾根沿いにハーレーダビッドソンを
走らせる絵を描いていた。
しかし、現実は
時折、雨がパラつく
微妙な天気だ。
半ば諦め気味で
家の片付けを済ませた頃
念の為に
天気予報を覗いてみると
全ての天気予報から
雨マークが消えた。
エンジン始動だ。
行けるところまで走るか!
川を遡り山道へ
昨日まで側にいた夏が遠ざかり
やっと
秋がやってきた。
肌を刺す風が
そう告げていた。
迷いだらけの天気予報の
第2報が当たった。
ポツリポツリ
雨がシールドを覆っていく。
無理は禁物だ。
体も冷えてきた
味噌カツラーメン食って
Uターンだ。
そして、ダム湖畔のcafeで
冷えた身体を
珈琲で温める。
夏の終りは寂しい
そして
秋の始まりも寂しい
ちょうど
原色の世界に飽きて来たところだ。
感情の羅針盤を揺さぶる
モノクロームの季節の到来が
心地いい