食べてばかりで
お腹が空かないので
辺りを散策してみた。
台風一過の素敵な青空が
大草原に広がる。
草に綴りこむ雲の影が
まるでタイムラプス映像のように
草波の上を流れていく。
嵐の風の中
単独ジムニーでトップで乗り付けた
ソロキャンパー女子。
至って普通のファミリーSnowpeak。
ソロキャンプの何たるかが
わかっていそうな同世代らしき紳士。
ディスタンスを割り込み
ハンマーでひたすらペグを打っている
Snowpeak野郎カップル。
そして、夜になって
私とソロキャンパー紳士のわすがな間に
トイテントのような小さい寝処を確保した
アニメ風女性キャンパー。
強風で女の子に見せ場がない
Coleman男子。
狭いテントの間を縫うように
犬を散歩させるセレブ夫婦。
登場人物は出揃った。
知人のソロキャンパー女子は
このキャンプ場は密だから
落ち着けないから嫌だ。
と言っていた。
密と開放感を天秤にかけて
来ては見たものの
たしかに、人と人との距離が近すぎる。
できるだけ自分が他の人の
視界に入らないように気をつけ
夜中にトイレに行く際の
ファスナーの上げ下げも注意深くやり
油の温度が上がったフライパンに
肉を落とし込む音にも気を使うようでは
ここみたいなキャンプ場は
向かないのかもしれない。
それでも、このロケーションは
捨てがたい。
リピーターの方に聞くと
夏季はもっと凄いことになるらしい。
山の天気は変わりやすい。
青空に変わり
また、白い霧の世界が迫ってきた。