『羊と狼』カウントダウンサラリーマンのエレジー

羊サラリーマンの日常、及び回顧録

羊サラリーマンのゴルフ道その⑤


f:id:lonewolf1964:20200716052449j:image

キャディーからの苦言に続き、

羊サラリーマンのゴルフ道の

真髄をお伝えしよう。

 

ある日のこと

虎先輩に呼び止められた。

虎「羊君、我々がお世話になった

  牛部長が栄転だそうだ。

  送り出しのゴルフコンペに

  僕も参加しようと思うから、

  君も是非とも参加しないか」

虎先輩は尊敬すべき人で

さらに、その頃の私同様

もう、何年もゴルフは

やっていないはずだ。

さて、これはもう

断れる状況ではないな。

意を決して、数年ぶりに

カビの生えたグリップを

握ることにした。

 

コンペの前日、

さすがに焦りを覚え、

物置からホコリとカビにまみれた

バッグを出してみた。

ボールはある。

なんとかなるだろう。

後輩の山羊君に連絡し

練習に付き合ってもらうことにした。

何しろ、練習場の勝手すら

もう、わからないからだ。

 

何とか準備が整い

第一打に集中しようと思った時、

山羊くんが真後ろの椅子に座って

高みの見物を決めていたので、

羊「おいおい山羊くん、

  そんなとこにいたら危ないよ」

山「先輩、ボールは後ろには飛びませんよ」

羊「それもそうだな」

 

気を取り直して

渾身のスイング……

「カッコーン!」

山「ギャーッ!!」

何と、私の予想通りというか

いや、実はそんな予想等

してはいなかったが、

渾身の第一球は

目前のガードに衝突したのち

気持ちいいほど、勢いよく跳ね返り

あと数センチというギリギリのラインで

山羊くんを直撃したのである。

 

笑いをこらえて、私は

「ほら、私の言ったとおりだろう」

と、本質を大きく外して

自慢げに語った。

 

その後、振り返ると

山羊くんは

通路を挟んだ所にある

ベンチにちょこんと座っていた。

 

それでも、いつになくポジティブな私は

「何だか行けそうな気がする!

明日は驚愕のスコアで、

奴等の度肝を抜いてやろうじゃねぇか!」

羊の中に闘志が芽生え

眠っていた(?)ゴルフの狼が

目を覚まそうとしていた。

 

↓バイクに興味のある方、そうでない方もよろしかったら(^.^)

『羊と狼』カウントダウンライダーの孤高の邂逅

 

#サラリーマン

#定年

#50代

#ゴルフ嫌い

#ゴルフ苦手

#リターンライダー

#アラフィフ

#定年後

#中高年悩み

#定年間近