ハードボイルドの巨匠に会う前夜
同世代の仕事仲間と酒を飲んだ。
彼は都内でクリエイターとして
活躍しているが
私同様来年度で定年を迎える。
仕事は好きだが
会社には未練は無いらしくて
定年後はフリーのクリエイターとして
食い扶持を稼ぎ
後は自分のやりたかったことを
やるとのこと。
若い頃貧乏だったので
暮らせて好きなことができれば
それでいいという考えのようだ。
翌日のトークショーで買った
巨匠の著書
『風待ちの港で』でも
そういった考えが綴られている。
日々これからの行き方について
頭を悩ませていたこの頃
何とも引き寄せられるように
繋がりのない二人から
同じメッセージを受け取った。
すぐには難しいかもしれないが
素直に自分のやりたいことをやれる
自分にそんな風が吹く日を
待ってみよう。
いや風を待つのではなくて
風を起こさなければ
ハードボイルドは死に際が
妙に格好良かったりするのだが
巨匠はトークショーの中で
こう言った。
「死に様より生き様」が大事なんだと。