バイクで遠く走るには
色々と条件が整わなかったので
散歩ツーリングにした。
川沿いの道を走っていると
時折、金木犀の花の香りに包まれる。
また、枯れ葉が
くるくると踊るように風に舞い
落葉となってゆく。
日差しはまだきつく
迷いながらも
革ジャンを羽織っていたが
肌に感じる風は秋だった。
コスモスの花のイベントに
大量に車が押し寄せ
片側一車線の田舎道は
大渋滞を巻き起こしていた。
コロナで抑圧された
人々の鬱憤が爆発したかのような現象を
この秋はよく見かける。
近くの道の駅も駐車待ちの車で溢れている。
まぁ並ぶほどのことでもあるめぇ
と、少し先に行った食堂の油淋鶏で
ランチにした。
帰宅後は少しウトウトし
日が暮れ始めたころに
心身のメンテナンスに向けて
ポツリポツリと歩き
普段見慣れた風景の中に
ちいさな秋を探してみた。
街中の木々はまだ色づいておらず
秋から冬が駆け足でやってきそうだ。
そうでなくても
何かと忙しい季節なので
あっという間に年越しを迎えそうだ。
もうすぐで50代最後の1年になる
立派な生き方も
悔いのない生き方も
人に誇れる生き方も
できていないかもしれない。
しかし半世紀近く生きて
今更、考えても、立ち止まってみても
仕方ない。
赴くままに生きて
前に進むだけなのだ。