そろそろ虫や動物やそして人が
活発に動き始める季節がやってきた。
そんな折
賃借人が転勤で退去した為
40年ぶりに実家に足を踏み入れた。
そこには小学生の自分が残されており
少しだけ感慨深いものがあったが
すぐに、この老朽化した家屋の
今後の行方を考えると
重苦しい気持ちになった。
空き家問題の当事者になると
現実のこととして
難題が重苦しくのしかかるのである。
気を取り直して
商店街という名のシャッター街に
足を向けてみた。
外食の店は皆無だ。
諦めていたところに
長い長い真冬だった大地から
小さい虫が這い出すように
ポツンと洒落たカフェが目に入った。
「こ、ここは。。」
忘れもしない。
この土間には私の血が染み込んでいるのだ。
50年近く前、抜歯のため訪れたこの歯医者で
ヤットコのようなもので
歯を引き抜かれ
靴を履きながら
口から滴る血が土間に落ちたのを
今でも鮮明に覚えている。
そんな、この季節ならではの
人や季節や物事の移り変わりを
日々感じながら
休日には
気候にも背中を押され
バイクに跨がる。
この日は20℃近くまで気温は上がっが
春一番が吹き
体感ではやや低く
黄砂でモヤッとした一日だった。
そんな春の日に
ピッタリのスイーツが届いた。
小布施堂のモンブラン
注文してからひと月。
一個が2000円ほどのスペシャルスイーツだ!
夜中の0時からネットでの注文が開始されるが
毎日、数分でSold outとなる。
正真正銘の栗だ!
ホロホロとマロンペーストが崩れることからも
つなぎのクリームを極限まで
少なくしていることがわかる。
人工的な甘さではなく
栗本来の甘さを味わえる。
栗本来の味を堪能させてもらった。
一年に一度は食べたくなる味だ。