『羊と狼』カウントダウンサラリーマンのエレジー

羊サラリーマンの日常、及び回顧録

啓蟄

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そろそろ虫や動物やそして人が

活発に動き始める季節がやってきた。

そんな折

賃借人が転勤で退去した為

40年ぶりに実家に足を踏み入れた。

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そこには小学生の自分が残されており

少しだけ感慨深いものがあったが

すぐに、この老朽化した家屋の

今後の行方を考えると

重苦しい気持ちになった。

空き家問題の当事者になると

現実のこととして

難題が重苦しくのしかかるのである。f:id:lonewolf1964:20220306092622j:image

気を取り直して

商店街という名のシャッター街

足を向けてみた。

外食の店は皆無だ。

諦めていたところに

長い長い真冬だった大地から

小さい虫が這い出すように

ポツンと洒落たカフェが目に入った。

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「こ、ここは。。」

忘れもしない。

この土間には私の血が染み込んでいるのだ。

50年近く前、抜歯のため訪れたこの歯医者で

ヤットコのようなもので

歯を引き抜かれ

靴を履きながら

口から滴る血が土間に落ちたのを

今でも鮮明に覚えている。

 

そんな、この季節ならではの

人や季節や物事の移り変わりを

日々感じながら

休日には

気候にも背中を押され

バイクに跨がる。

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この日は20℃近くまで気温は上がっが

春一番が吹き

体感ではやや低く

黄砂でモヤッとした一日だった。

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そんな春の日に

ピッタリのスイーツが届いた。

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小布施堂のモンブラン

注文してからひと月。

一個が2000円ほどのスペシャルスイーツだ!

夜中の0時からネットでの注文が開始されるが

毎日、数分でSold outとなる。

正真正銘の栗だ!

ホロホロとマロンペーストが崩れることからも

つなぎのクリームを極限まで

少なくしていることがわかる。

人工的な甘さではなく

栗本来の甘さを味わえる。

栗本来の味を堪能させてもらった。

一年に一度は食べたくなる味だ。