「冷やし中華はじめました」
で、始まった“夏”
ヤキモキした梅雨明け
モヤモヤする気象庁を横目に
蝉の声で梅雨明けを確認
世の中はアフターコロナへ
大きく舵を切っており
本格的な夏の到来と共に
訪日外国人も日に日に増えていった。
イベントやフェス
祭りや花火大会も
次々と再開され始め
世の中に活気が戻ってきた。
そんな夏だった。
灼熱の夏と蝉の声
灼けたアスファルトの匂い
心ときめく夏
全てがあの頃の夏のままだ。
でも一方で
当たらない天気予報。
突然のゲリラ豪雨
線状降水帯に雷雨に雹
異常な熱
夏の日に
野山でトンボを追い
川原でバーベキュー
そして海で泳ぐことが
いつの日まで
できるのだろう
いつもの年に増して
80年代の夏の歌を聴いた
繰り返し、繰り返し
そして
花火職人
渾身の花火が夜空を飾る
幾多の思いを抱えて
人は生きてる
花火のように
輝きは一瞬かもしれない
一瞬の輝きのために
心を震わし魂を燃やすのも
悪くない
8月も終わりが近づき
風が変わった。
虫の声がする。
静かに夏が去ってゆく。