『羊と狼』カウントダウンサラリーマンのエレジー

羊サラリーマンの日常、及び回顧録

本当はあの人

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フルマラソンも終わり

足の痛みや体力が戻るまで

退屈な日々が始まった。

仕事絡みの受動的な飲み会ではなく

一人で質素な完走打ち上げ

つまり能動的に

家飲みをしたりしてみた。

まぁ、それはそれで軽く満足。

 

資金のことを言わなければ

やりたいこと

買いたいもの

行きたいとこ

鈴なりである。

今や刺激を求める

“飢えた狼”状態なのだ。

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塩ラーメンをすすり

そんなことを考えながら

片手にはスマホでネットニュースを

眺めていた。

 

「国営放送のエリート社員が

若手女性社員の部屋に侵入し

3階の窓から飛び降りた」

この世の中

何が起ころうと

もはや驚くような出来事はない。

「ふぅーん。

せっかくのエリート人生がねぇ。。」

と思いながら

過去に見た世相漫画シーンを

思い出した。

 

町内でも評判の悪ガキの

(仮に)ヨシオは

女の子のスカートめくりはするわ

ケンカやイタズラはしょっちゅう。

そんなヨシオがある日

年老いたおばあさんの手を引いて

横断歩道を渡る姿を見た町の人達は

「本当はヨシオは心の優しい男なんだ」

と評価は爆上がりした。

 

一方、日頃から品行方正で

ヨシオとは正反対のタカシが

たった一度だけ出来心で

隣の家の干した洗濯物から

女性物の下着を盗んでしまった。

町の人達の失望と非難の目は厳しかった。

「本当はタカシは変態男なんだ」

と評価はだだ下がりした。

 

「だから、お俺はこのままでいいんだ」

とヨシオが言うオチ。

 

スカートめくりしかり

ヨシオだと女の子は

「キャッ!!もうやめてよね!」

だと思うが

タカシだと

「タカシ君がそんな人とは思わなかった。幻滅」

となるはずである。

 

たった一度の出来事で変わる人生。

たった一度以外の行いを比べると

下された評価はあまりにも理不尽である。f:id:lonewolf1964:20230222202001j:image

しかし、大衆の心理は

やっかみもあるだろうから

エリートの失敗には厳しい。

逆に成り上がりストーリーは

大衆にとって

ある意味ご馳走なので

ギャップつまり

悪いやつほど、逆のいいことをすれば

大衆は祭り状態になる。

選挙で「えっ?!」という人が

当選する仕組みに似ているかもしれない。

 

エリートだから異性に狂わない

とか

不良だから異性にだらしない

とか

それは幻想であって

本質は皆同じなんだろう。