この日は朝マック
フィレオフィッシュセットで
ハッシュドポテトを選ばず
カロリー高のアップルパイをチョイス。
そう。
日に日に迫ってくるその日に向けて
この日は気合を入れてトレーニングだ。
少し足が重く
絶好調とは言い難いが
何とか10km先のダム湖で折り返した。
(すこし足が重いにも理由があったのだ)
脱水症状で足が吊らないよう
しっかりとOS1を一本飲み干した。
そして15kmあたりが近くなってきた頃に
それはやってきた。
車のガソリンが切れるように
目に見えてペースが落ちてきた。
ワイヤレスヘッドホンの
ボリュームを上げて
気持ちを鼓舞してみたが
身体が次第に力を失っていく
足も重く、少し息も上がり始めた。
頭の中は走ることを止める気持ち良さに
支配され始めている。
後で思ったが、
これは脳が走るのを止めることを
命令していたのかもしれない。
それでも昭和生まれの自分は
「気合が足りねぇ。情けねぇ。」
と思っていた。
目の前に自動販売機が現れ
何も考えずに一番飲みたいと思った
カフェオレのホットを迷わずに買って
ゴクッゴクッと飲み干した。
それから少し歩いた後に
やや回復傾向となり
思い足を引きずりながら
なんとか駆け足程度で帰宅した。
ネットで検索してみると
その症状は紛れもなくエネルギー切れだった。
色々と読み進むうちに
スポーツも科学だと思った。
正に「この症状が現れたときに
気合では何ともなりません」と書かれていた。
疲労回復促進のため
すぐにアミノ酸と鉄分が
補給できる飲み物を買い揃えた。
体重60kgの人が
フルマラソンを走るのには
約2500kカロリー必要らしい。
そのうち1500kカロリーは
蓄えられているようなので
1000kカロリーを
補わなければならないのである。
知り合いのスポーツプロデューサーが
言ったことを思い出した。
「町の道場に通う子が
こっそりと習いに来る」
つまり、気合優先の古い指導法では
強くなれず
論理的、科学的なスポーツ教室の方が
早く、楽しく強くなれるのだ。