新しい年の幕開けだ。
昨日から今日へ
と言ってしまえばそれまでだが
不思議と心が改まるものだ。
午前4時起床
仏壇にお供えとお参りを済ませ
醤油バターの炒め餅を腹に押し込む
ヘッドランプと
ワイヤレスイヤホンを装着し
午前5時
暗闇の中を出発だ。
目標は山を越えて
約10kmほど先にある海岸。
そう初日の出のご来光を拝みに行く
相変わらずグーグル先生は
とんでもない道をナビってくれる。
あわや民家の庭先に不法侵入だ。
白線しかない歩道の脇を
次から次へと
狂ったようなスピードで
車が通り過ぎてゆく。
その気持ちもわからんでもない。
バイクや自転車も次々と
追い越してゆく。
今のところ徒歩は自分だけか
潮の香りがしてきた。
海ももう近い。
ウォーキングで
適度に体温が上がったせいか
それとも気温のせいか
思ったよりは寒くはない。
海岸に到着
波打ち際まで降りてみる。
若者達の狂騒が耳障りだが
その気持ちもわからんでもない
頂けないのは
彼らの周囲から甘い香りが漂ってきて
臭いが鼻につき
吐き気を催した。
きっと、何らかの薬物なんだろう。
https://youtube.com/shorts/tcAgHj-VrN8?feature=share
(波の音入り)
世俗のことは関係なく
それでも陽は昇る
少子化のあおりか
バイクで蛇行運転を繰り返し
車の窓から棒を振り回す
あまりに少人数で
見てるこちらが気恥ずかしなるくらいだ。
バイクに乗るには
寒さにも耐え
少しの技術も必要だ。
その点では根性があるのかもしれない。
でも薬だけはやめとけ。
帰路につき、
その足で氏神様に初詣。
ブランドの申し子で
高度成長期世代の私は
大きい、高い、多い、広い
そんなものが良いとされた世代だ。
今ならUNIQLOで
1000円で買えるTシャツより
粗悪なブランドロゴ入りTシャツを
10000円で買っていた世代だ。
昔は初詣も
有名で人が多い所へ行っていた。
その方がご利益があると思っていた。
しかし、時代は変わり
小さい、低い、少ない、狭い方にも
価値を見いだせるようになった。
自転車でもなく
バイクでもなく
ましてや車でもなく
自分の足で海岸に行くことで
また新しい世界が
見えてくるような気がする
そして
新しい年の“祭り”が始まるのだ。
