バイクを停めて
波打ち際まで降りてみた。
寄せては返す
波の音だけが聞こえる。
そんなさざ波の音を聞きたくて
小島を訪ねたようなものだ。
砂浜に一人佇んでいると
ウクライナのことも
オリンピック疑惑のことも
国葬のことも
宗教団体のことも
小説の中の世界のように思えてくる。
全ての事象が
一人の人間が発端となり
周囲を巻き込んだことばかりだ。
巻き込み方が国家レベルだからスゴい。
やってることは
隣家の庭木の枝が塀を超えたからと
激怒して嫌がらせをしたり
子供が何かを欲しがるときに
「みんな持ってる」と
言うようことだったり
熱湯風呂の駆け引きのように
押すぞ、押すぞ、と言ってみたり。
周囲が相手にしてくれなくなったら
石を投げてみたり・・・
本質は大きな差異はないと思う。
人間とは愚かなものである
雑念を頭から消し去り
海風に吹かれて
潮騒を聴いているだけで
時間はあっという間に過ぎ去った。
さて、今宵の宿に向かって
バイクを走らせよう。