小豆島の楽しみ方は
ガイドブックを見ると
幾通りもジャンルがあるが
ノスタルジックな風景を
見たくなったので
“二十四の瞳映画村”なるところを
訪ねてみた。
作り物だが悪くはない。
何よりもロケーションがいい。
雨が過去への誘いを演出する。
雨の平日で人影もまばらなのが
何よりもありがたい。
木の机を見た瞬間
郷愁が込み上げてきて
忘れていた記憶が蘇った。
「そうだ。小学校の入学時は
コイツ(机)だった」
高度成長期でその後校舎は新築され
中・高も真新しい新校舎に入学したので
すっかり記憶の片隅に追いやられていた。
具体的に何かを思い出したわけではないが
木の机に座った小学生の自分から
今の自分まで
随分と遠くへ来たもんだ。。
同じ学び舎にいた仲間は
年を経るごとに
一人、また一人といなくなっちまう。
そんな感情に支配され
しだいに、胸が熱くなってきた。
海援隊の歌を思い出した。
この先どこまで行くのやら♪
映画村の近くに
実物の岬の分教場が保存されていた。
やはり、放つ気が本物だ。
小学生の自分
今の自分
感情が窓の外に見える波のように揺れ動く。
向かいのcafeで
熱い珈琲を一杯頂いた。
人の一生も
山や谷を歩き続け
いつかはゴールに到達するんだろう。
抱えた苦難が多いほど
「面白かった」と言えるに違いない。