『羊と狼』カウントダウンサラリーマンのエレジー

羊サラリーマンの日常、及び回顧録

時代に踊る


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1964年の東京オリンピックを契機に

新幹線開通
そして、1970年には大阪万博開催
世は高度成長期の真っ只中である。
1971年には私達世代の
大量消費の幕が切って落とされた。

そう。。
カードつき仮面ライダースナックの発売だ。
カード欲しさに子供達は
スナックを大量に購入し、
手をつけられることのないお菓子が
そのまま捨てられることが
小さな社会問題にもなった。

これから、しばらくは
小物の消費が続く。
お菓子類、漫画雑誌にコミック本
平凡や明星等のアイドル雑誌
記念切手収集

 

そして、中学生になる頃には
高額消費の波に飲み込まれていく。

いわゆるラジカセに始まり
ステレオのフルコンポーネント
それに伴う
レコードやコンサートでの消費

ステレオは10万から20万を超えるものまで
あったが、テレビCMも流れ
青少年の憧れの高額商品だった。
また、買ったあとも
スピーカー台やレコード針の交換など
カスタムへとのめり込んでいく。

現代と比較すれば
ゲーム機なんて安いものである。
そして、スポーツサイクルが流行ったり
マーケティングに踊らされる
狂喜の時代へと突入していくのであった。

 

紫外線の強い今では
日焼けするなんて自殺行為だが
当時は、テレビCMで
焼くことがいけてることバリに
焼け、焼くんだ
が、繰り返され、
若者は皆、洗脳されたかのように
夏になれば
普通に真っ黒になった。

 

そして、ついに
東京DC(デザイナーズ&キャラクターズ)ブランドの到来を迎えることになる。

1回洗濯するとヨレヨレのTシャツでも
ブランドロゴが入ると
平気で1万円くらいしてた時代である。
田舎の縫製工場で生まれた服自身も
付けられるタグによって
その後の人(服?)生が変わるのである。

高級アパレルに若者達は
こぞって消費をしまくった。
この時代にユニクロがあったなら・・
なんて言わない。
何かに取り付かれたかのように買いまくった。
また、この頃、急激に広がった
マルイの赤いカードが
大量消費に拍車をかけたのは言うまでもない。

 

そして、暗闇の校舎の窓ガラスを壊した頃、
踏み入れる高額商品が
バイクに車だ。
各メーカーが競うように
テレビCMを垂れ流し
若者も競うように、それに踊った。
今のようにフルパッケージ時代ではない。

買ってからが勝負なのである。
2輪なら
ハンドル、ステップにマフラーを変え
4輪では
タイヤ&ホイルに始まり
ハンドルを変え
カーコンポに初給料をブチ込み
狂ったように消費を重ねていくのであった。

 

そして、大量消費、高額消費の
天王山がやってくる。
そう、バブルの到来だ。

made in Japanでは消費が飽き足りたのか
海外旅行に始まり
海外高級ブランド
高級輸入車
高級腕時計
横文字に席巻されていくのであった。

まさに、白いメルセデス
プール付きのマンションに
青い目の女の子とドンペリ

しかし・・
泡は弾けてしまう。

 

人々の熱も覚め
高品質低価格の時代が始まり
今はバーチャルの台頭で
消費をしなくても
満足する若者が増えて来た。

そもそもテレビを見ない世代なので
CMに踊らされることもなく
YouTubeのCMをスキップしながら
スマートホーンの中の世界で
暮らしている。

 

しかし、私達には
長年にわたり染み付いた
大量消費の指示は
しっかりと
脳に埋め込まれているのであった。