『羊と狼』カウントダウンサラリーマンのエレジー

羊サラリーマンの日常、及び回顧録

彩りの季節〈壱〉

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秋晴れの日

紅葉を目指して

天空へとハーレーダビッドソン

アクセルを回した。


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少し体調が優れなかったが

それでもいつもよりはマメに

バイクを止め

赤や黄色に色づいた深山にむけ

高揚した気分で

SONY-Xperiaのシャッターを切った。

しかし、こんな時に限って

スマホカメラの調子が悪い。

結局、山頂近くまでの

一番の見所は、

全て記録されていなかった。


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10月に入ってからの

急な冷え込みが嘘のように

標高1500m近い

この尾根沿いの道も

今日は穏やかだ。


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狭小な山道が続くこのラインは

CMのロケーションとして

使われたり

最近のバイクブームで

きっと鈴なりだろうと

覚悟していたが

意外とスムーズに走れてる。


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空気が薄くなってきたせいか

完全でない体調が

回復するどころか

時間を追うごとに

酷くなってくるのであった。

 

回らない寿司③

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北海道の鰤

脂っこすぎず

いい脂の乗り具合だ。


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瀬戸内の雄

穴子の出番だ。

炭火で丁寧に炙っては

垂れを塗り

また炙る。

丁寧に繰り返していく。

ホクホクだが

身はしっかりとしている

いい焼き加減だ。

 

回る寿司が台頭してきたのには

いくつかの理由があるが

大きなところとして

寿司屋の敷居の高さだったり、

誰もが震え上がる

時価」という価格表示にも

原因はあるだろう。

 

また、主人の気質も欠かせない。

職人気質で寡黙な場合と

単に飲食店として、どうなの?

という、頑固を通り越して

短気なのは困りものである。

それなりのお代を取っている以上

客を不快にさせてはいけない。

 

回る寿司価格で

「腕は確かだが、俺は短気だぜ」は

まだ、許せるが。


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玉(ぎょく)のお出まし。

昔は厚焼き玉子の味が

その寿司屋の評価だとも言われていた。

間違いない出来具合だ。

 


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小鯛

白身の歯ごたえと

スッキリとした味わいで

終盤ながらに

まだまだ、イケそうに思ってしまう。

 

話を戻そう。

「ここはクラブ?」

と思うくらい

カウンター越しに

客と饒舌に喋る親父もいたりする。

町の寿司屋なんかは

こういったコミニュケーションも

必要だとは思うが、

私はあまり好きではない。

 

その点、ここの寿司屋は絶妙だ。

ランチタイムだったせいもあるかもしれないが

余計なことは喋らない。

凛とした佇まいで、

黙々と手間を掛け、寿司を握る。

 

かと言って

無愛想では決してない。

目配り、気配りが凄いのである。

お弟子さんに

絶妙なタイミングで

「お客様にお茶を」

「こちらの握りは男性のお客様に」

「お腹の張り具合は如何ですか」

 

そして、カウンターの中で

包丁を持つのにも

刃がお客様の方にある場合は

必ず刃を手で覆うことを忘れない。

一瞬の所作に

彼が積んできた修行や

仕事に対する誇り、

そして、接客の

本質が見えてくる。


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鱚は魚自体美しいが

寿司になると

さらに美しさが増す。

締めに、再び雲丹を注文した。


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海苔を外してもらおうか

迷ったが

ここまで丁寧に握ってこられた寿司に

素人の邪念を入れるのは無粋だと思い

思いとどまった。

 

最後のデザートは

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豆乳プリン ピオーネソース

 

間違いない

私の大好きな

ピオーネだ。

 

私は何を食べても美味しく頂くし

実際美味しい店をたくさん経験し

満足度も高かった。

しかし、また行きたいという店は

数少ない。

 

料理人の生き様が見えてくる料理は

味を超えて

語り掛けてくるものがある。

 

会計後、ご主人は

エレベーターの入り口まで出向き

深々と頭を下げてくれた。

また、機会があれば

間違いなく

行ってみたい寿司屋である。

回らない寿司②

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続いて、小烏賊

こちらは粗塩で頂く。


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そして、車海老

こういう蒸した海老は

あまり好きではないが

俗に言うプリプリ感も残った

丁度いい硬さ加減で

「ウマい!」と思ってしまった。


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瀬戸内の貴公子

鰆の登場である。

春と冬と旬があるらしいが

悪くない脂の乗り加減だ。


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鮪の漬け

今や回転寿司だって

一流寿司職人を唸らせる握りを

提供している店も少なくはない。

しかし、このお店のご主人を

観察していると

所作が綺麗で無駄がないのである。

そして、凛としているし

一手間かける江戸前の握りが

極めて丁寧なのである。

その流れるような

パフォーマンスだけでも

回る寿司とは雲泥の差である。

出される寿司は

全てが美しい。


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こちらも瀬戸内の秘蔵っ子

鯛の出番だ。

「お塩で召し上がりください」

「そのままお召がりください」

あまり手元の醤油を使うことがない。

 


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鰹の炙り

鰹の塊に一本一本

鉄串を刺し

丁寧に備長炭で炙り焼きにする。

 

「シャリをお願いします」

何度か、ご主人が

こう声を発した。

ネタによって酢加減等

シャリを変えているのである。

恐れ入谷の鬼子母神だ。

 

 

回らない寿司①

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寿司は回らないが

お勘定は目が回るかもしれない。

寿司大好き人間だが

縁あって

ミシュラン店に

ランチで、お邪魔することができた。

 

先付けは

鮑と蛸を粗塩と酢橘で頂く。

蛸は瀬戸内海でも不漁と聞いていただけに

嬉しいスタートだ。


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まずは〆鯖の登場だ。

なんとも瑞々しくて美しい。

〆鯖というと乾いたイメージがあるが

ご覧の輝きだ。


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浅蜊の入ったお汁

いい、箸休めになる。


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私が寿司で最も好きな

雲丹の登場だ。

西日本では

中国や九州の日本海側でとれる

赤雲丹かと思ったが

王道の蝦夷馬糞雲丹だ。

色と形からも

その鮮度の高さがわかる。

回る寿司では

回ってこないクォリティだ。

ただし、どんなに輸送技術が進んでも

採れたての雲丹には

敵わないことは明白である。


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次は焼き椎茸

季節を感じられ

粋なネタだ。

個人的には

この場合、松茸である必要はない

と思っている。


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続いて、江戸前の代表格でもある

小鰭である。


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そして、鮪の中トロ

とにかく、一握り一握りが

味もさることながら

美しいのである。

 

 

 

 

闇の底に落ちてゆく

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第7回しまなみ海道

ウルトラウォーキング大会

本来であれば

晩夏の

風も心地よい季節に

開催されるはずだったが

コロナ感染拡大により

恋人もしばれる

師走に

順延となってしまった。

 

それでも、気を取り直し

レーニングを再開したが

ここへ来て

夏から突然の初冬への移ろい


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まだ、午後7時過ぎとは言え

川沿いの道は寒さと寂しさが募る。

真冬のような

はっきりとした寒さではなく

忍び寄るような寒さ。

 

そして、新興住宅地であれば

軒並み飾り窓から幸せの灯りが

溢れてくるのだが

灯りのある家の間に

パズルのピースが欠けるように

灯りの消えた家

人気の無い家

朽ち果てた家があると

寒さに加えて

心が闇の底へ

静かに落ちてゆく

それは、とてつもなく

ゆっくりとしているが

もう引き返すことができないくらい

絶望的な気持ちになる。

 

一本道を変えれば

普通に車が走っている道はあるのだが

ここは別世界である。

 

時折、

恐ろしいほど無機質に

また、こちらが別次元にいるかのような

スピードで車が駆け抜けてゆく。

 

闇の光か

心を刺す風か

 

なぜ、感情が揺さぶられるのかは

わからない。

しかし、言いようのない

孤独感や喪失感に

覆い包まれるのである。


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そんな夜に

ヘッドフォンから流れてくるのは

浜省である。

80〜90年代の彼の曲は

反体制や閉塞感とか孤独感が

伝わってくる。

 

アップテンポの曲だと

ギャップがあり過ぎて

余計に溝にハマってしまうが

 

ちょうどいいのである。

浜省は

 

 

眞子さんと小室圭さん

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水曜の夜は

外食で好きなものを食べると

決まっている。

好きなものと言っても

平日の夜だし

懐事情を言えば

食べるものは限られてくる。

 

焼肉全部盛り定食を食べながら

眞子さんと小室圭さんの

ご結婚について

ぼんやりと考えてみた。

 

いや、メデタシメデタシなのだが

 

あくまでも私見である。

 

会見を見て

なるほど、眞子さんのご意向で

小室さんは動いていたのか

それで、初動の違和感が理解できた。

彼の母親の金銭問題は

譲渡とか、貸し借りとかの

法律問題ではなく、

男女の問題なのである。

若い二人には、

少し難し過ぎたのかもしれない。

 

 

「返すというと、借りたことになるから・・」

のような話があったと思うが

そうではなくて。

元婚約者は母親と恋愛関係にあったから

金を出したのである。

困ってる親子を何とかしたいという

男としては至極真っ当な行動だったと思う。

 

それが、理由は知らないが解消され

気がつけば、

自分がかなりの財産を注ぎ込んだ

困窮の親子は

次元の違う世界へ行こうとしている。

自分は逆に困窮しているのに

 

これが普通の相手なら

男の意地も手伝い

祝福もし、お金のことも

「一度はあげたものさ」

と諦めもついたとは思うが

相手が相手である。

 

だから、風を読めば

「元婚約者の方には大変お世話になりました。

 彼のおかげで今の私達親子がいると言っても

 過言ではありません。頂いた相応のものは

 感謝を込めてお渡ししたいと思います。 

 彼のお立場(メンツ)もあると思いますので、

 方法については、これから話していければと

 思います。」

といえば済んた話である。

 

ここでみそを付けてしまった。

 

そして、次に釈明文の中の

当時のやり取りの録音である。

「えっ?!怖い!」

と、普通の人なら思うだろう。

2つ目がここ。

 

そして、3つ目が

今回の会見。

自分達のことを理解してくれた人達には

感謝を示し

そうでない人は、物語を作る怖い人達。

と二分してしまった。

 

理解をして祝福をしたいけど

スッキリしない大勢の人の声は

かき消されてしまったのである。

 

母親の疑惑を言葉で否定するより

ここは法律家として

雑誌協会をギャフンと言わせるくらいの

論理的な証拠を

これでもか!と突きつけ

華々しくアメリカに旅立ってほしかった。

 

結局、そこまではできない何かがあると

つい、庶民は思いたくなるのである。
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そして、最後に

少なからず先の戦争で

利用されたかもしれないが

責任の一端があると思われる天皇

戦後レジームを生み出したかもしれない

米国の戦略の中、成熟してきた日本。

その象徴としての天皇と皇室。

そして、その皇室や日本に息苦しさを感じ

アメリカに自由を求めて旅立つ

内親王

 

なんとも皮肉な結果である。

 

 

 

 

早く人生を終えたい

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この一月の間で

異口同音に

長生きする理由がない

と言う嘆きを聞いた。

嘆きと言うか

普通に多人数の仲間で飲んでる中で

たまたま隣の人との会話程度の

シチュエーションだ。

 

一人は独身40代女性

もう一人は既婚50代女性


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サラリと言われて

こちらも返す言葉に戸惑う。

二人のプライベートの深くは

よく知らない程度の仲だが

そんなに疲弊してるとも思えない。

 

人それぞれに一つや二つ

誰にも言えない

あるいは深刻な悩みを

抱えているものとしたら

本人の思いは別として

恐らく、その域に収まるだろう。


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私とて

真っ暗で、とてつもなく高い壁に

ぶち当たり

もう人生という舞台の幕を

下ろしたくなることは

今でもある。

 

しかし、一方で

あれもしたい、あれも買いたい

あそこへも行きたい、あれも見たい

と、欲望の渦の中に生きているのも

また、自分である。

 

でも、二人の女性から

発せられた言葉は

風雲急を告げるでもなく

かと言って

熟考の上に発せられたものでもない。

そこはかとなく

寂しさとか

閉塞感とかが

伝わってくるのである。

 

コロナ禍と関連づける気はないが、

見るからに普通の人生を送っていると

思っていたのに

心に闇を抱えた人が

こんなに間近にいることに

少なからず衝撃を受けた。